ポゴピンの基本構造

ポゴピンコネクタのピンは、主にプランジャー、スプリング、バレルから構成されます。個別製品として、お客様のニーズに応じ、バレル内にスチールボールを入れ、梱包の際は、プラスチックキャップを使用しています。

ポゴピンの基本構造

ポゴピンの基本構造

ポゴピンは基本的にプランジャー、スプリング、バレルの3つの設計にて構成されており、大電流ソリューションが必要な際は、プランジャー、ステンレスボール、スプリング、プランジャーの4つの設計、もしくはプランジャー、シェル、スプリング、バレルの4つの設計で構成されております。

ポゴピンは、電気的特性を考慮し、最小抵抗経路による電流伝導を実現します。最適な状況は、電流がプランジャーから外管の外壁に伝導し、PCBに到達することであり、この場合に電気抵抗値は最小値をとります。

ポゴピンをコネクターに使用する場合、二つの電子回路の多数の独立したノードを接続するため、通常の場合、均一に緻密に配置されます。例を挙げると、ポゴタワーと呼ばれるコネクタは、自動試験機で採用されますが、剣山の様な形で試験対象装置(DUT)と素早く確実に接続できるようになっています。このポゴタワーのポゴピンの配置は、非常に高密度に構成されており、数百から数千の独立したポゴピンをリング状に配列したものもあります。

ポゴピンの動作状態

  1. 無負荷高(無圧状態):ポゴピンの無負荷高または全高とは、ポゴピンが最大に伸びている状態の高さです。つまり、プランジャーがバレルの圧接端に押し付けられた状態です。圧接端とは、プランジャーをバレル内に保持するためにバレル上部がわずかに内側に曲がっている箇所のことです。
  2. ワーキングハイ: 作用高は、ポゴピンが理想的に圧入された状態の高さのことです。通常この値は、無負荷時および最大圧入時の高さの25〜75%です。作用高でポゴピンを使用することで、コネクターの耐久性と性能が大幅に向上します。特に、磁力とばね力のバランスを慎重に取る必要がある磁気コネクターに当てはまります。
  3. 最大圧入高: 導体パッドがバレルの端に触れると、通常、最大圧入高に達します。スプリングが完全に圧縮されている場合、またはプランジャーが長めの設計になっている場合には、パッドに触れる前に時点で最大圧入高になる可能性があります。

ピンに力が加えられると、ばねが圧縮されプランジャーがバレル内に入ります。バレルはプランジャーの位置を保持するような形状になっているので、ピンが所定の位置にない時でもプランジャーがばねによって外れることはありません。 電気的な接点部分の設計では、コネクターを固定し接触面を保持するために適度な摩擦力を考慮する必要があります。しかし、接点のばねと筐体の応力が大きくなり摩耗が起こりやすくなるため、大きな摩擦力は望ましくありません。このため、この摩擦力を生むための正確な垂直抗力(通常1ニュートン程度)が必要になります。

プランジャーの設計

プランジャーの設計では、お客様のニーズを満たすために、様々なソリューションを提供します。

 面取り        バックドリルホール        錐体型         段つき型

1  面取り

作動時にプランジャーがバレルに100%接触するよう、プランジャーとスプリングの接触端を斜面形状にカットします。この設計により、安定した低い接続抵抗を実現します。このCCP独自の設計は、すでに特許出願をしており、お客様の製品における導通の安定性を確保しております。

面取り

プランジャー底部は斜面形状になっており、角度は通常12度または18度です。

製品メリット

電気抵抗が小さく、安定し、プランジャーと管壁の緊密な接触を実現することで、瞬間停電の発生確率を低下させる

2  バックドリルホール

この設計は、小型のコネクタに最適です。スプリングの長さがバレルの長さより常に長くなっていることから、お客様の望むばね圧を確保することができます。また、十分なスペースの確保が難しい状況でも、プランジャーを中空にすることで、スプリングの配置スペース(バックドリルホール)を確保し、安定したばね圧と幅広いストロークを実現し、お客様へより多くの選択肢を提供します。この設計は、中国ですでに特許出願されています。

バックドリルホール

プランジャーを中空にすることで、中にスプリングを入れることができます。

製品のメリット

3  錐体型

プランジャーを錐体とすることで、
スプリングの頭部が常にプランジャー底部と僅かに結合しており、プランジャーが振動する確率を低下させます。

製品のメリット

4  段付き型

電気抵抗が小さく、安定していることから、プランジャーと外壁が密接に接触し、瞬間停電の発生確率を低下させます。面取りは製造が複雑ですが、たわみは制御しやすくなります。

内部構造(ピンの内部)

背面穴開き型

後端に開けた穴によりスプリングのための余分なスペースができ、短いポゴピンを作ることが可能になります。

ピン長 ≈ 2.5mm
電流 1A

背面穴開き型

背面穴あき型には2つの電流フローがあります。わずかな電流もスプリングを通過しますが、標準的な使用では、ステンレス鋼またはピアノ線でできているため、接触抵抗は非常に高くなります。したがって、電流はプランジャーとバレルの壁を通過します。プランジャーがスライドするためにある程度の許容スペースが必要なので、バレルとプランジャーの間に小さな隙間が向けてあります。この隙間は、振動によりマイクロ断路を引き起こし、接触抵抗を増加させます。すべての電流がスプリングを通して流れると、スプリングが焼けてしまう可能性もあります。C.C.Pは35年の経験から、そのような事象が起こらない安全な設計のポゴピンを製造しています。

後端傾斜型

プランジャー後端に傾斜をつけることにより横方向の力が生じ、接触が良くなります。

ピン長 ≈ 3.5mm
電流 2A

後端傾斜型

後端傾斜型はプランジャーの底部に傾斜がある設計のものです。この傾斜により、プランジャーに小さな傾きが生まれ、確実にプランジャーがバレルとしっかり接触したままになります。そうすることで、絶え間なく振動する車載向けのデバイス等でこのコネクターが採用されている場合でも、しっかりと高い電流を通電することが可能になります。

ボール型

内部のボールにより接触部分が安定し、 より良い性能が得られます。

ピン長 ≈ 4.5mm
電流 3~5A

ボール型

ボール型の設計では接触点が4か所に最大化されております。ボールは一般的にステンレス鋼で作られおり、スプリングは常にボールとプランジャーに均等な圧力をかけるため、プランジャーは確実に滑らかにスライドすることが可能になります。

特殊なポゴピンの構造

キャップ付き表面実装型

表面実装工程にキャップを使用し、搭載後に取り外し可能です。

プラグイン型

プラグイン型の後端は、PCBへの半田付けに強い力が必要とされる場合に使用します。

ワイヤ取付型

穴を開けたくぼみにワイヤを半田付けし、ケーブルを使ったモジュール製品に使用可能です。

直角型

角形管の側面を半田付けし、特殊な機械構造の製品に使用可能です。

ポゴピンの材料

ポゴピンはいくつかの部品で構成されるということを解説してきましたが、ここではそれぞれの基本的な材料をご紹介いたします。

部品材料
バレル 黄銅、ベリリウム銅、リン黄銅、ニッケル黄銅
プランジャー

黄銅、ベリリウム銅、リン黄銅、高炭素銅(SK4)

スプリング ステンレススチールボール、ピアノ線(金メッキ)、ベリリウム銅
スチールボール ステンレススチールボール
ハウジング/キャップ HTN、LCP、PBT、PA10T
梱包材 PET、PS

ポゴピンの最適な用途とは

ポゴピンは、異なる用途ごとに適したさまざまな形状のものが使われます。ポゴピンはとてもシンプルなコネクターに思えますが、その内部構造で性能と寿命が大きく変わってきます。ですので、用途に応じて最適なものを採用する必要があります。

通常、背面穴あき型はワイヤレスイヤホン、スマートフォン、小型のIoT/M2M機器など、スペースに制約のある環境で採用されます。それらは一般的に、高周波データ転送や急速充電用途には適していません。

後端傾斜型は、最も一般的かつ安価に製造でき、性能、価格、サイズのバランスに優れています。非常にバリエーションが豊富で、ドッキングステーションや低帯域幅のデータ転送によく使用されます。アンテナ信号の伝送用に、特別な設計を採用することも可能です。

ボール型は、安定性と高い電流が重要となる機器や、高い負荷のかかる機械、自動車などの車載向け、医療アプリケーションなど、非常に厳しい環境に最適なオプションです。

ポゴピンの耐久性

企業が製品のライフサイクルを定義する方法に関して、共通の基準というものはありませんが、競合他社の多くは機械的な寿命のみを記載しています。ただし、より重要なのは電気的寿命です。

機械的寿命とは

 機械的寿命とは、ばね力が定義された範囲内に留まることが保証される期間を指します。たとえば、初期のばね力が100gの場合、企業は(作用高での)100万回の圧入後でも、ばね力がその基準値の+/-20%(80g~120g)を超えないことを保証します。特にdigikeyやMouserなどのプラットフォームで販売するコネクターメーカーは、この寿命を採用しています。ただし、この数値はポゴピンが適切に機能する期間についての説明ではありません。より重要なのは電気的寿命です。

電気的寿命とは

電気的寿命は接触抵抗が一定の範囲内に留まる期間を示します。通常C.C.Pでは、この期間を図面に記載しています。

一般的に主な不具合が起こり得る可能性が高い箇所は、スプリングではなくコネクターのメッキ部分です。時間の経過とともに、コネクターが圧入されると、バレルの内側の表面とプランジャーから(金)メッキの薄層が擦り減っていきます。露出した基材(銅または真鍮)は金よりも導電性が低く、接触抵抗が増加します。つまり、高品質のポゴピンコネクターを作るには、コネクターの内側を入念にコーティング加工しなければなりません。

低品質のメーカーは、多くの場合、内側の表面の品質を改善するための高度な旋削工程を採用していません。これにより、コーティングが不均一になり、接触抵抗が悪化して、信号伝送や効率が低下します。コネクターの外側からの見た目は良くても、内側にメッキがないことがあります。他のどのような種類のコネクターよりも、スプリング搭載コネクターは内部の作りが非常に重要です。

機械的寿命という点では、ポゴピンは500,000〜1,000,000回の圧入に耐えることができます。 電気的寿命は、メッキとピンに使用されている材料に大きく依存します。導体パッドがピンよりも硬い材料で作られている場合、ポゴピンへの負荷は大きくなり、寿命は短くなります。腐食も寿命を左右する大きな要因です。特に、コネクター内部の腐食によって、ピンの抵抗が増加し、機能を損なう可能性があります。人体に接触するスマートウォッチにポゴピンを使用する場合は、電解腐食を防ぐために特別なメッキが必要です。 一般的に電気的寿命は、わずか5,000回から1,000,000回超の圧入までさまざまです。しっかりとしたメッキが寿命を延ばす秘訣です。さまざまなメッキオプションの詳細については、当社までお気軽にお問い合わせください。メッキ研究所、加工所を工場内に保有している当社は、メッキにかけて業界随一のノウハウを持っております。

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